剣道が伸びるタイミングを時期と心の内面に分けて解説【事実】

成長する人 剣道

 

こんにちは。

私は剣道ブロガーのKENDO KAWANOと申します。

脱サラして剣道ブロガー兼Youtuber(現在準備中)に転身しました。

詳しくはプロフィールをご覧ください。

 

 

今回は、

「剣道が伸びるタイミング 

について、取り上げていきます。

 

 

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剣道が伸びるタイミングを時期と心の内面に分けて解説

 剣道が伸びるタイミングは人によって様々ありますが、大きく分類すればいくつかのタイミングに分けることができます。そして、タイミングと言っても○○歳といった時期的なタイミングいもあれば、自分自身の心の中が充実している内面的なタイミングに分かれます。今回は、時期的なタイミングと内面的なタイミングの両方について解説していきます。

 大きな項目は以下の通りです。

・剣道が伸びる時期 ①試合に勝ったときや負けたとき

・剣道が伸びる時期 ②中学高校3年生の後半

・剣道が伸びる時期 ③社会人

・剣道が伸びるときの心の内面

 4つの項目に分けて解説していきます。

剣道が伸びる時期 ①試合に勝ったときや負けたとき

 剣道が伸びる時期として、真っ先に頭に浮かぶのは「試合に勝ったときや負けたとき」です。

 剣道に限らず、人が物事を頑張ろうとするきっかけは大体試合の勝ち負けや何かの結果が良かったときと悪かったときではないでしょうか。例えば、「賞状をもらった」や「クラスで一番をとった」とか、「テストの点数が下がった」、「試験で落ちた」などです。何かの結果として「良い」結果が出れば人から褒められて、もっと褒めてもらおうと思い更に努力するようになります。逆に、「悪い」結果が出れば悔しいという気持ちが生まれ、努力して向上しようとします

 私が経験してきたなかでもやはり同じようなことがあったように思います。それまでは試合に出てもなかなか結果が出なかった生徒が、何かの大会で偶然に入賞して、それが本人のモチベーションにつながって、ますます努力するようになりどんどん強くなっていったということがありました。また逆に、試合で負けた悔しさから自分の試合の映像を研究するようになり、弱点が改善されて試合で勝てるようになったという生徒もいました。

 このように、試合の勝ち負けは人のモチベーションを左右しますので、その後に強くなるチャンスがあることは間違いありません。ただし、人によって「勝ったとき」なのか「負けたとき」なのかは違いますので、指導者の方は指導する生徒に対してそのタイプを見極めることが重要です。

 いわゆる「褒めて伸びる」タイプは「勝ったとき」に伸びやすく、「反骨心の強い」タイプは「負けたとき」に伸びやすい傾向がありますのでその辺を念頭に指導されることをオススメします。

 

剣道が伸びる時期 ②中学・高校3年生の後半

 続いては、「中学校と高校3年生の後半」というタイミングです。

 中学校や高校では、3年生の後半に受験というものに直面します。これは一見すると剣道から遠ざかるタイミングなので、なぜこの時期に伸びる?という疑問をもたれるかもしれません。

 確かに、中学校・高校3年生の後半には稽古する時間や量に関してはガクンと落ちてしまうかもしれません。しかしそれでも週に1回や数回稽古をするタイミングはあるはずです。実はこの時期の週に数回のその稽古こそが強くなる絶好のタイミングなのです。

 いわゆる現役と言われる、中学・高校の1・2年生と3年生の前半は、中体連や高体連(または道場関係)の都道府県大会や全国大会つまり「試合」というものを中心に剣道の稽古を行う人が圧倒的に多いのです。もちろん、そういう方針でない学校や道場もあるでしょうが多くの学校や道場ではある程度試合で勝つということに重きを置いて指導しています。

 指導者として試合に勝たせてあげたいと思ったことのある方ならわかると思うのですが、「試合に勝つ」ことと、「剣道が強くなる」ことは必ずしも完全に一致するとは言えません。極端にいえば試合であれば「反則勝ち」でも勝ちは勝ちなのです。でも、反則勝ちで優勝したからといって剣道が強いという訳ではないですよね。反則というのは極端な例ですが、実際の試合は本当の剣道の強さ以外にも色々なテクニックが必要であるということです。そういったなかで、指導者としても必ずしも理想の剣道を追い求めた指導だけをするということは大変難しいことになりますし、生徒にとっても自分の理想と現実の試合を天秤にかけながら試行錯誤しながら成長していく時間が中学高校の1・2年生と3年生の前半です

 しかし、中学校でも高校でも3年生の夏休みを境に中体連や高体連の試合は全て終了します(道場の大会や国体などは引き続きありますが…)。そうすると、はじめに書いたように受験に向けた勉強中心の生活へと突入していきます。それに従って、稽古量も減っていきます。しかし逆に考えれば、3年生にはもう試合はないのです。つまり、試合に向けた稽古をする必要はなく、自分の理想を追い求めた稽古を思う存分することができるのです。指導者にしても同じです。それまでは試合のテクニックを中心に指導していたとしても、試合のない生徒たちにはその指導者の理想とする剣道だけを指導できるようになるわけです。また、稽古量は減っても1回の稽古にかける自主性や集中力は格段に向上するはずです。ですから、少ない稽古短い稽古であってもその人を強くするには十分な稽古になる可能性があります。

 したがって、「中学校と高校3年生の後半」は剣道を伸ばす大きなタイミングとなります。

剣道が伸びる時期 ③社会人

 社会人になって、やりたくないのに剣道をやっている人はほぼ「ゼロ」といってよいでしょう。

 学生時代から剣道をやっていた人も、大人になってから剣道をはじめた人も、また学生時代からブランクがあいて久しぶりに剣道をはじめた人も、すべての剣道家が自主的に剣道をしているのです。

 これは、ある意味で「中学・高校3年生の後半」状態が永遠に続く状態で、大げさに言えばスーパーマリオのスター状態が一年中続いているようなものです。

 加えて、社会人は中学生や高校生と比べて総じて視野が広く、人の意見に柔軟に耳を傾けることができます。肉体的柔軟性や瞬発力は若者に劣るかもしれませんが、自主性や精神的柔軟性に目を向けた時、社会人剣道家には大きな可能性が秘められているように感じます

 実際に、昇段審査を例にとってみるとそのことがよくわかります。

 Aさん…学生時代全国大会出場などの実績、企業に就職し仕事中心でたまにしか稽古せず

 Bさん…学生時代は補欠、企業に就職し週1回の企業の稽古会+警察署の朝稽古に週2回欠かさず参加

 このような2人がいたとします。(この話にはモデルとなった私の知人がいます)

 2人とも五段までは1回の受審で合格となりました。五段審査といえば、はやい人で大卒2年目くらい?で受けることが可能なはずなので、この時点では特にAさんは余裕といってよい合格でした。しかし、六段審査で異変が起きます。Bさんは何と一発合格なのに対して、Aさんは5度目の審査でようやく合格となりました。六段審査は五段合格後5年が経過してからの受審となりますので、この間の稽古量+稽古の質によって2人の立場は見事に逆転したのでした。Bさんは学生時代には補欠の選手でしたが、社会人になってから自分なりに努力を続けてメキメキと実力をつけていきました。その結果、全国審査となる六段を見事一発で合格したのです。それに対して、Aさんは稽古不足がたたって4回の不合格となってしまいました。しかし、その後一念発起して稽古量を増やし、また稽古内容も自ら考えて工夫していったことによって5回目の審査では見事な立ち合いで合格を勝ち取りました。

 この例からわかるように、社会人になってからの努力によって剣道が急激に伸びる可能性があります。もちろん一定の稽古量を確保することは絶対条件になりますが、毎日長時間といった学生の部活動のようなやり方でなくても、自分の弱点を的確に分析し師事する先生方のアドバイスによく耳を傾けることで、短時間で効率的な稽古となり飛躍的に実力を向上させることができるのです。

 逆にいえば、社会人になってから「自分の実力が向上してない」と感じる方は、工夫が足りないのかもしれません。厳しい言い方になりますが、先ほどから述べているように社会人は視野の広さと柔軟性を生かせば実力は向上させることができるはずです(ただし、実力者であるほど実感することが難しいです)。そういった方は、稽古の方法を変えてみたり、自分の姿を客観的に捉えるといった工夫をしてみるべきかもしれません。

 

剣道が伸びるときの心の内面

 最後に剣道が伸びるときの心の内面について解説します。

 先ほどから剣道が伸びる時期を解説してきましたが、それらはあくまでも心の内面の準備できていることが条件です。

 では、心の内面の準備を見極めるポイントとして、

 「いつ・何を・誰に」

 をキーワードにして解説していきましょう。

 まず、「いつ」指導を受けるかという部分ですが、わかりやすく言えば小学生と高校生に同じことを言っても意味がないということです。高校生ならば理解できる内容も小学生にはわからない場合があります。したがって、「いつ」(そのときの自分にあった)指導を受けるかということによって伸びるか伸びないかは変わってきます。また、そのための準備として小学生なら小学生なりの、高校生なら高校生なりの物事に対する捉え方や理解力や常識といったものを身につけておくことが必要となります。文武両道といった言葉はこういう時のためにあるのです。

 次に、「何を」ということですが、要するに「自分の感性にない発想を受け止められるか」ということです。自分の弱点や改善すべき点は自分の発想では思いつかないから弱点なはずなのです。ということは、自分の頭の中になかった考え方や指導法(稽古法)を人にもらったときが自分の剣道が伸びるチャンスということになります。そのための準備として必要なことは、「自分の感性からはみ出たものをきちんと認識する努力をすること」です。少しわかりにくいかもしれません。つまり、今言われた言葉や指導された内容が自分の中にあまりピンとくる言葉でなかったとしても、すぐにそれを忘れ去るのではなく一歩深く考えてできれば実践してみるということです。そうすることで、それまで自分になかった新しい発想や考え方を吸収して向上できる可能性があるからです。

 最後に、「誰に」ということですが、全く同じ言葉同じ内容を言われても、言われる相手によって自分の受け止め方が違ったり、感じ方が違ったりということがあります。

 例えば、私の得意技は出頭面です。手前味噌で恐縮ですが、全日本都道府県対抗優勝大会で3位に入賞させていただいたときも決まり技は全て出頭面でした。しかし私は元々面が得意だったわけではなく、むしろ苦手な技でした。というのも私は身長が低いため以前は小手や引き技などが決まり技の中心でした。大学生時代のあるときに、面技をうまくなりたいけど自分には才能がないのかもしれないと悩んでいたら、当時私の憧れだった先輩から「剣先で攻めて、相手が打ってこようとする瞬間に先に打つんだよ」と極めて当たり前の出頭技の極意を授かりました。しかしなぜか、その時の私は先輩に言われたその言葉がズドンと胸に入ってきました。それから稽古で試してみたところ、面白いように出頭を捉えることができるようになったのです。それからというもの私の得意技は面技となりました。

 こういった例が示すように、「誰に」指導されるかということによって剣道の伸び方が変わってくることがあります。そのための準備としては、心から尊敬する人を見つけるということと自分の心の扉をオープンにするということです。

 以上で剣道が伸びるときの心の内面についての解説を終わります。

 

まとめ

 今回は、

 剣道が伸びるタイミング  

 について解説しました。 

 ポイントは、①「勝ったときや負けたとき」「中学高校3年生の後半」「社会人」「いつ・何を・誰に」、です。 

 結局、やらされる剣道では伸びることはあまり期待できません。自分から主体的に取り組む稽古ができてこそ、またその心の内面の準備が整ってこそ剣道が伸びるということです。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに。 

 それでは。 

 

 

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