「これから剣道指導者になる人へ」・「剣道で部活の先生が教えたいこと」 一挙大公開

怒る先生 剣道

 

こんにちは。

私は剣道ブロガーのKENDO KAWANOと申します。

脱サラして剣道ブロガー兼Youtuber(現在準備中)に転身しました。

詳しくはプロフィールをご覧ください。

 

 

今回は、

「これから剣道指導者になる人へ・剣道で部活の先生が教えたいこと

について、取り上げていきます。

2つの話題を手短に説明していきます。

 

剣道具職人のいる店 剣道防具工房「源」

 

これから剣道指導者になる人へ 

 日本では、春は新しいことを始める季節です。4月から新しく剣道指導者になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな方へ向けて指導者の心構えを解説していきます。 

 ポイントは、 

・時代の価値観に合わせた指導が必要 

・計画が一番大事 

・1人でやろうとしない 

・保護者との良好な関係を築く 

 の4つです。 順に解説します。

 

・時代の価値観に合わせた指導が必要 

 剣道は日本古来の伝統文化ですから、昔ながらの作法や考え方をきちんと次の世代に継承することが一番大切です。そのうえで、剣道を指導する場面においては時代の価値観に合わせた指導が必要になります。 

 一番わかりやすいのは体罰です。昔は体罰が許容されていたとは言いませんが、昔体罰と呼ばなかったものが今はそう言われるということがあります。例えば、お尻を竹刀でたたくという行為はわりと剣道界では当たり前のように行われていたことです。もちろん強弱によるところもあるでしょうが、今はそのような行為を世間一般で体罰と呼びます。 

 このように、「私の時はこうだった」や「私はこうやって習った」という独善的な価値観は大変危険です。特に今の時代はスマートフォンの普及により、写真や動画を誰でもいつでも撮影することが可能です。もし仮に、あなたの指導が「写真や動画で撮影されても、世間一般の感覚から逸脱していないかどうか」を常に考えて剣道の指導をしていくべきです。 

  

・計画が一番大事 

 剣道を指導していく中で、一番大切なことは計画性です。何歳の生徒を預かり何年間教えるのか、また目標をどのように設定して1年間でどれくらいの達成度を目指すのか、など詳細に計画をすることができる指導者を「良い指導者」と呼びます。 

 剣道の指導計画に関係する記事はこちらをご覧ください↓↓ 

 剣道で名監督になる方法

 

・1人でやろうとしない 

 意欲に満ちた、自信家の人が陥りがちな点として、他人を寄せ付けず1人でなんでもやろうとしてしまうということがあります。どちらかというと私もそのような傾向があり、自分の反省から是非皆さんにも知っていただきたい点です。 

 主となって指導するのはあなたで構いませんし、あなたのあげた功績もあなたのものです。しかし、ある程度の人数を管理してうまく指導するためには、どうしても1人だけの手では足りません。実技的な指導も元立ちの人数が多い方が効率よく指導できる場合が多いですし、試合や錬成会等も複数体制の方が何かと融通が利くことが多いです。さらに雑務(会計的なことや事務手続き)も分担してやった方がより効率的です。 

 1人でやろうとし過ぎるあまりに、逆にすべてが中途半端になってしまう可能性があります。そしてそのことがほころびを生み、不信感へとつながっていくこともあります。 

 意欲や情熱の裏には冷静な運営者としての判断が必要です。個人的には嫌であっても、時には人に頼り円滑に組織が運営される方法を選ぶべき時もあります 

 

・保護者との良好な関係を築く 

 保護者は剣道指導者にとって、最大の協力者とも最大の批判者ともなります。先ほどの項と重なりますが、保護者の方に協力を仰ぐことも1人きりで指導しないための方法の一つです。 

 保護者を自分の仲間にすればそれほど心強いことはありません。きっと子どももあなたについてくるでしょう。 

 またそのための方法としては、やはりコミュニケーションを密にとるということです。よく顔を合わせて、場合によっては懇親会なども適度に行っていきましょう。あなたの情熱を保護者にも理解してもらい、保護者の想いをあなたも理解するのです。そうすることで、保護者はあなたの最大の協力者となってくれるでしょう。 

 以上4つのポイントを説明しました。 

 剣道の指導者は剣道だけを教えれば良いわけではありません。剣道の指導以外にも生徒や保護者との信頼関係構築、計画作成、事務手続き等やらなければならないことはたくさんあります。そのようなことをあらかじめ想像しておいて剣道指導者としての第一歩を歩んでいくことを私はオススメします。

剣道で部活動の先生が教えたいこと

 この項では4つのポイントに分けて解説します。 

・正しい剣道 

・礼法所作

・試合で勝つ方法

・集団行動 

 以上です 順に解説します。

 

・正しい剣道 

 まず第一に学校で生徒たちに剣道を教えるにあたって、剣道を正しく教えていきたいという思いがあります。「正しく」とは日本の伝統文化のとしての剣道を正しく継承するということです。「剣道の理念」に沿って、「刀法」・「心法」・「身法」を指導していきます

・礼法所作

 部活動の先生は、正しい剣道とともに、他者を敬う心を形式として表す「礼」を指導していきたいと思うはずです。これは教育の一環という側面もありますので、教育と武道の相性の良さを感じるところです。剣道の稽古中のみならず、学校生活や私生活においても剣道を通じて学んだ礼法を発揮させようと工夫して指導する指導者も多いはずです。

・試合で勝つ方法

 実は部活動先生の気持ちの中で一番大きなウェイトを占めるのが、「試合で勝つ方法を教えること」かもしれません。剣道に限らずですが、「生徒が喜ぶ」・「保護者が喜ぶ」・「自分の名誉になる」といういいことずくめの「試合に勝つ」ということを教えたいと思う指導者は多いはずです。実際に勝てるか勝てないかは別として、部活動の先生の気持ちの多くを占めているのは「生徒に試合で勝たせてあげたい」という思いです。

・集団行動 

 「試合で勝つ」という事が、部活動の指導において重要な要素であることは先ほど述べた通りです。しかし、現状の剣道には「プロ」があるわけではありませんし、ほとんどの生徒はやがて剣道以外のフィールドでそれぞれの社会生活を行っていくことになります。そうした将来を見越して、集団生活の送り方や集団行動の注意点を指導することも、部活動の先生の重要な役割です。

 ですから、部活動の先生が生徒たちに「怒る」ことや「反省させる」ことは、何も「機嫌が悪い」からやっているわけではなく、生徒の「問題解決能力」や「仲間と助け合う力」を向上させる目的があります。そうやって、中学校や高校の3年間で子どもから大人へと成長する手助けをしていくわけです。

 残念なことに、そういった将来のことをないがしろにして目先の勝ち負けだけを追求する指導者がいないということはありません。そしてそういった指導者に限って教える剣道の内容も極端に試合に勝つことを意識した(極端に言えば卑怯な)方法になります。そういった指導者は少数だと思いますが、よく見極めなければいけません。

 以上4つのポイントで解説しました。

 中学生や高校生の方、または中高生の子どもさんを抱える保護者の方は、以上のことを理解したうえで先生の指導を考えてみてください。普段「なんであんなに厳しいんだろう」と感じていることも意外と愛のある言動だったりするかもしれません。部活動の先生も「聖人」ではありませんので、時に行き過ぎることもあるかもしれません。「ダメなことはダメ」ですので、暴力やそれに類する行為は許容してはなりませんが、なんでも批判的に考えるのではなく「この言葉(指導)の裏にはどういった気持ちがあるのか」を少し立ち止まって考えてみることをオススメします

まとめ

 今回は、

 これから剣道指導者になる人へ・剣道で部活の先生が教えたいこと

 について解説しました。 

 ポイントは、①一人で何でもしようとせず、計画的に人の力を借りて世間の常識の範囲内で指導すること、②部活動の先生にとって剣道の試合で勝たせることは大事だが、それがすべてではない、の2つです。 

 剣道の先生という立場に憧れをもって、これから指導者になる人は大歓迎です。「初心忘れるべからず」とよく言いますが、おそらくこの記事の内容は指導者になった最初の頃の多くの人の気持ちと一緒なのではないでしょうか?

 「初心」を忘れそうになったらこの記事をもう一度読み返してみてください。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに。 

 それでは。 

 

 

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