親に剣道を与えられたことに感謝する私が、子どもに剣道を教えるか悩む理由

悩む人 剣道

 

こんにちは。

私は剣道ブロガーのKENDO KAWANOと申します。

脱サラして剣道ブロガー兼YouTuber(現在準備中)に転身しました。

詳しくはプロフィールをご覧ください。

 

 

今回は、

「親に剣道を与えられたことに感謝する私が、子どもに剣道を教えるか悩む理由

というテーマを取り上げていきます。

 

 

剣道具職人のいる店 剣道防具工房「源」

 

親に剣道を与えられたことに感謝する私が、子どもに剣道を教えるか悩む理由

 剣道って、とてもいいものですよね。

 普遍的なものだし、日本の伝統文化として、この先も未来永劫残ってほしいと思います。

 私の父は剣道をしており、高校の教員でもあったため、私は父に導かれるかたちで自然と剣道の世界へ身を投じてきました。私はそのことに大変感謝していますし、自分のこれまでの剣道人生を振り返っても「よかった」という思いが一番にこみあげてきます。

 しかし今、私の人生で最大ともいえる悩みが、こともあろうか人生の大部分である「剣道」によってもたらされています。

 それは…

 「自分の子どもに剣道をさせるか問題」

 です。

 我が子らはまだ幼く、時間的にはあと数年の猶予があるとはいえ、私の頭には「絶えず」と言ってよいほどこの問題が渦巻いているのです。今回は私の頭の中でこの問題が巻き起こった理由について書きたいと思います。(多分な妄想と主観による記事となりますことをお許しください笑)

 項目は2つです。

 ・自分が一生教えられるわけではない

 ・信頼できる師に巡り会えるか?

 順に解説します。

 

自分が一生教えられるわけではない

 おそらくですが、今回の2つの理由に共通する前提として、私自らが学校の教員をしており、剣道の指導者であったということが大きく関係しているかと思います。

 自分は幼少期から剣道を習い、大人になっても指導することを専門にしていたのだから、当然子どもが剣道を始めるなら自分が指導しようという発想になります。幸いなことに我が家には道場があり、父が少年剣道を指導しています。とすれば、自分で自分の子どもを指導できる環境は整っていることになります。もし、子どもが剣道を始めるのならば、当然のことながら自宅の道場で始めさせます。

 問題はその後です。私の地域での一般的な剣歴を考えてみると、

 小学校:地域の道場で剣道を習う

 中学校:中学校の部活動がメインで道場にも通う

 高校:ほぼ高校の部活動オンリー

 という風な感じです。つまり何が言いたいかというと、子どもが道場でのみ剣道をするのは小学校までということです。中学生や高校生になれば、そちらでの稽古がメインになっていき、「私」ではなく学校の指導者の先生によって主に指導を受けることになります

 せっかく剣道を始めて、自分が習ってきた剣道をたっぷりと子どもに教えてあげたいのに、わずか小学生までの間しかその時間はないのかと考えてしまうと、「なんかさみしいなぁ」と思ってしまうのです。

 まして大学などで、県外へ行ってしまうようなことがあれば、ますます子どもとの剣道の師弟関係的関わりが減ってしまいます。

 そういった理由で、「そんなさみしい思いをするくらいなら、いっそ他のスポーツでもやらせてみようか」などと思うのです。

 

信頼できる師に巡り会えるか?

 一つ目の理由が親バカすぎることは見逃していただくとしても、もう一つの理由は私にとって深刻です。

 子どもに剣道をさせるとして、果たして私の子どもは「信頼できる師」に巡り会うことはできるのでしょうか?

 「良師を得ざれば、学ばざるに如かず」

 という言葉があります。「良き指導者に導かれなければ、学ばない方がましだ」とでも訳せるでしょうか。それくらい剣道にとって「誰に習うか」は重要であると考えています。

 私が子どもにとって「良師」となれるかはさておき、先ほどの項で書いた通り、子どもは必ず自分の元から離れて、違う先生の指導をいただくことになるのです。

 中学校や高校で、私の子どもは「良師」に巡り会えるのでしょうか?

 その質問に、私は必ずしも「イエス」とは言えないのです。

 その思いの根底には、自分の教員としての経験が悪影響を及ぼしています(悪影響というよりも知り過ぎているということかもしれません)。最近の中学・高校剣道は(もはや最近ではないかもしれませんが…)、「勝利至上主義」や「学閥による囲い込み」がのさばっていて、とても私にとって安心して子どもを預けられる環境ではないのです。

 純粋なスポーツとして学校剣道を捉えれば、「勝利至上主義」は悪くはないのかもしれません。しかし私は剣道はそれではいけないと思っています。スポーツの側面として「勝つこと」を追い求めることは重要ですが、その一方では、私が恩師から習ったように「心が動いたら参りましたと言いなさい」というような精神を教えることが最も重要なことだと考えています。

 また、「どこ大学出身」だとか、「あの大学のやつはダメだ」とか、そういったくだらない学閥意識や特定の大学の出身者ということによる無駄な「剣道貴族階級意識」をもった指導者が多いという所も気になるところです。

 どうせ子どもに剣道をさせるなら、厳しい環境に置かせてあげたいと思いますが、厳しいとされる学校ほどに、上記のような私の意にそぐわない意見を持っておられる指導者の方が多いのが現実です。

 もちろん全国を探せば、素晴らしい先生もたくさんいらっしゃいますし、我が県内にもいらっしゃると思います。ただし、私は自分の子どもが「剣道のため」に中学校や高校を選ぶことには反対です。

 進学先については勉強や進路とのバランスを考慮したうえで、総合的に判断させてあげたいと思っています。そうなると選んだ先に子どもにとっての「良師」が存在するのかという非常に難しい問題に直面してしまいます。

 以上の理由で、「自分の子どもに剣道をさせるか問題」は私の頭を絶えず悩ませているのです。

 

まとめ

 今回は、

 親に剣道を与えられたことに感謝する私が、子どもに剣道を教えるか悩む理由

 について解説しました。 

 ポイントは、「自分が一生教えられるわけではない「信頼できる師に巡り会えるかとなります 

 今回の記事は、私の妄想にお付き合いしていただくかたちになり申し訳ありませんm(__)m。

 しかしこの記事を読んで共感していただける方がいらっしゃれば幸いです。

 また、私は子どもが自分の意見や意思をきちんと言えるようになれば、子どもの意見も尊重していきたいと思っています。ですが、結局我が子らは剣道をしてくれるのではないかと思ったりもしていますし、自分の今の心配も杞憂に終わるのではないかとも思っています。

 なぜなら、自分自身が父から剣道を習い、父から離れ、そして最大の恩師と巡り会い、今こうして剣道に感謝しているという事実があるからです。

 もし運命があるとすれば、人間はその定めから逃れることはできません。「なるようになる」という精神で、今は子どもたちの健やかな成長を祈ることにしようと思います。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに。 

 それでは。 

 

 

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