剣道小ネタ【素振り上達法・昭和の剣聖・剣道をする意味】

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こんにちは。

私は剣道ブロガーのKENDO KAWANOと申します。

脱サラして剣道ブロガー兼Youtuber(現在準備中)に転身しました。

詳しくはプロフィールをご覧ください。

 

 

今回は、「剣道小ネタ【素振り上達法・昭和の剣聖・剣道をする意味】

について、取り上げていきます。

3つの話題を手短に説明していきます。

 

 

 

素振り上達法

 ズバリ、素振りの上達法は右手の使い方にあります。

 これを読んで、おや?と思う剣道家の方がほとんどではないでしょうか?

 なぜなら、剣道家はすべからく「剣道は左手が大事」と習って生きてきているからです。

 しかし、私はあえて言います。「剣道は右手が大事」であると。

 この表現には少し語弊があるかもしれませんが、要は私が言いたいことは、左手と同じくらい右手が重要であるということにあります。では、なぜ右手が大事であるかを説明します。

 日本剣道形を思い浮かべてください。上段の構え・抜き技・摺り上げ技などで太刀を振りかぶった時に太刀の角度は何度でしょうか?正解は、45度です。上段の構えは当然ですが、それ以外の技を繰り出す際も必ず45度よりも剣先が下がってはいけません

 そして、素振りにそれを置き換えてみましょう。素振りで振りかぶった時、あなたの剣先はどこにありますか?左手の肘が伸びてつっぱり、右手首が手前側に折れていませんか?そうなっているとしたら、それがあなたが素振り下手な原因です。改善方法を示します。

 中段に構えた時に右手首が自然体になっていることを確認してください。剣先が相手の方向に向いていれば、右手首が手前側や地面方向に曲がっていることはないはずです。そして、その右手首の角度を変えずにそのまま頭上に振りかぶってください。そうすれば自然と振りかぶった際の剣先の角度が45度程度になっているはずです。これは当たり前のことなのですが、意外とできていない人が多いのです。

 ポイントは、右手首に意識を集中して「振りかぶった時に手前側に倒れないように右手を止める」という感覚を持つことです。

 そしてそのまま右手の意識をなくさずに、右手で剣先を起こしながら前方に振り下ろしていきます。そうすれば、手首の効いたキレのある素振りができるはずです。

 全日本剣道連盟も「素振りの剣先の角度」については近年周知している傾向にあるようですが、いかんせん高段者の先生でも意外と全日本剣道連盟の統一見解であるところの「45度素振り」が身についていない先生が多いという感想です。

 上記の指摘は、高段者の先生方を批判する意図で書いたのではなく、昭和期の剣道指導法として現在全剣連が推奨している方法ではない素振りの方法が広く普及していたという事実を示したかっただけです。そのため、現在でも先ほどから述べている「45度素振り」が身についていない剣道家は相当数いると私は考えています。

 この素振り問題は、筋力やスピードが平均以上の人にとってはさほど試合の勝敗などに関わってこないという点も正しく普及しない原因の一つと考えられます。ですが、筋力が人より劣っている人やスピードのない人にとっては死活問題として稽古や試合の結果と直結する問題です。

 正しい素振りを覚えることで、無駄な動きをなくしましょう。そしてそれを剣道具を着けての打ち込み稽古に応用していきましょう。きっと試合や昇段審査の役に立つはずです。

 ちなみに、この素振り法は切り返しにも応用できます。それについてはまた記事を書きます。

 

昭和の剣聖持田盛二先生   

 昭和の剣道、いや現代剣道を語ろうとする際、持田盛二先生を抜きにしては語ることはできないでしょう。持田先生のプロフィール紹介については、Wikipediaに譲ります。

 持田先生が講談社の野間道場で私の師匠と稽古していた時のことです。

 私の師匠は、当時脂がのった時期で血気盛んであり、今日はこの爺さんをぎゃふんと言わせてやるぞと思い毎回かかっていっていたとのことです。

 当時持田先生はご高齢でしたが、我が師匠が打てども打てどもすべて応じられ・返され、一太刀も浴びせることができないというのです。

 最後にはポンと突きを突かれて終わるのだそうです。

 稽古後に、持田先生からこのようなお話、

 「自分の心の鏡に相手を映してみなさい、相手の心が良く見える」

 まさに、明鏡止水の極意です。高齢で筋力は若い人には及ばないかもしれませんが、心の剣道で相手を圧倒しているからこそ、どんな技でも相手を打ち返すことができるのです

 持田先生はかなりご高齢になるまで稽古をされたと言います。やはり、「心の剣道」の賜物ではないでしょうか。我々令和の剣道家も、そのような日本の伝統文化である剣道を継承していきたいものです。

剣道をする意味はあるのか?  

 ポイントは3つあります。

 一つ目は、剣道をすると、気力一致で豊かな人生が送れるということです。

 剣道の理念は「人間形成」にあります。これだけだと、理解が難しくもう少し深堀する必要があります。剣道の稽古を通じて「心気力一致で調和のとれた人格を目指す」というのが私の考えです。

 心気力一致とは、「知覚・思考・行動」の三つの要素が瞬時に一体化して一つの行動に結びつくことと私は解釈しています。つまり、「社会通念上正しいとされる行動や振る舞いが、何も考えずとも自然と、いつでもできるようになること」ともいえると思います。

 二つ目は、剣道をすると生涯健康でいられるということです。

 生涯剣道といって、剣道は高齢者であっても安全に行うことができる武道です。20代には20代の剣道が、80代には80代の剣道があります。自分で強度や運動量を調節できるため高齢になってもできますし、それが体力の衰えを改善したり健康寿命を延ばすことにつながります

 三つ目は、剣道をすると進学や就職に有利ということです。

 中学生・高校生・大学生にとっては、剣道を通じて自分の進路を切り開くという方法があります。「剣道推薦」や「スポーツ推薦」によって高校や大学に進学することが可能ですし、警察や企業の一部でも剣道推薦的な採用があります。実際に剣道を通じて、名門高校や一流大学・大企業に進学・就職している人は私の周りにもたくさんいます。これは剣道をする大きな意味の一つと言って良いと思います。

 以上3つのポイントから、「剣道をする意味は大いにある」ということが言えると思います。お子さんに剣道をさせるか悩んでいる保護者の方には、この記事を読んで是非剣道を始めさせていただきたと思います。

 

まとめ

 今回は、

 「剣道小ネタ【素振り上達法・昭和の剣聖・剣道をする意味】

 について解説しました。 

 ポイントは、①素振り上達法、②昭和の剣聖持田盛二先生、③剣道をする意味はあるのか?、の3つです。 

 剣道で一番最初に練習する素振りは、実は一番おろそかにされているのではないかと考えています。この記事で素振り上達のお役に立てれば幸いです。持田先生の話を聞くと剣道に対する愛着やモチベーションが格段にあがります。剣道をすることで豊かな人生を手に入れましょう。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに。 

 それでは。 

 

 

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